ドローンで撮影した映像を記録する方法は主に、ドローンに内蔵されたSSDに保存する方法とドローンにマイクロSDカードを差し込んで保存する方法の2種類です。
比較的安価で軽いセルフィードローンやトイドローンはSSDを内蔵するケースが多く、高価で大型なドローンはマイクロSDカードを使用するケースが多いです。今回はマイクロSDカードを使用したドローンにスポットを当てていきます。
ドローンが撮影できる映像はフルHD動画か4K動画がほとんどで、32GBのマイクロSDカードを使用した場合、フルHD動画では300分、4K動画では40分程度しか記録することはできません。(フルHD動画は13Mbps、4K動画は100Mbpsと仮定)
旅行中にドローンを使用するときは、ドローンが記録した映像を頻繁にパソコンに入れることができないため、余裕を持った容量を持つマイクロSDカードを準備するか、複数枚のマイクロSDカードを準備する必要があります。*写真はSDカードです・・・。
ドローンに最適なマイクロSDカードを探そう
数あるマイクロSDカードの中でドローンの空撮に最適なマイクロSDカードを探します。マイクロSDカードの規格もチェックしていきながら、「容量」、「スピード」、「耐候性」を見ていきます。
容量
現在販売されているマイクロSDカードの容量は8GB〜512GBと大きな差があります。例えば、最大飛行時間27分で4K動画が撮影できるMAVIC PROの場合、1回のフライトで約27GB使用する計算になります。(4K動画は100Mbpsと仮定)
ドローンを飛ばしている最中にマイクロSDカードの交換は不可能なため、8GBや16GBのマイクロSDカードは選択肢から除外します。また、容量は大きい方が使い勝手はよいですが、256GB以上のマイクロSDカードは高価なため、コストパフォーマンスは低いと考えます。
8GB | 16GB | 32GB | 64GB | 128GB | 256GB | 512GB |
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ドローンにベストなマイクロSDカードの記憶容量は32GBから128GBの間ぐらいと考えられます。2から3回のフライトで1枚のマイクロSDカードが一杯になる64GBが一番コストパフォーマンスがよいと思います。
スピード
マイクロSDカードの容量も大切ですが、スピードを表すデータ転送速度も大切です。マイクロSDカードには、一定の転送速度を超える商品が一目で分かりやすいようにマークが記載されています。
おすすめの撮影方法 | スピードクラス | UHSスピードクラス | ビデオスピードクラス | 最低転送速度 |
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8K動画 | − | − | V90 | 90MB/秒以上 |
8K動画/4K動画 | − | – | V60 | 60MB/秒以上 |
4K動画 | − | 3 | V30 | 30MB/秒以上 |
フルHD動画 | 10 | 1 | V10 | 10MB/秒以上 |
4K動画に必要なスピードは転送速度30MB/秒以上のマイクロSDカードです。メーカーにより最低読み取り速度は保証し、書き込み速度は保証しない商品もありますが、ドローンに必要なものは書き込み速度です。商品の表示に惑わされてはいけません。ドローンのカメラで捉えた映像を遅滞なくマイクロSDカードに記録していくためには、高い転送速度が求められます。
将来的に8K動画対応のドローンが販売される時には、転送速度60MB/秒や90MB/秒などのマイクロSDカードが必要になってくると考えられます。
耐候性
ドローンをさわる環境は屋外が多いです。天候により小雨が降っていたり、砂埃がたっていることも希ではありません。人の手も絶えず綺麗とは言えず、埃っぽいことも多いです。
マイクロSDカードには、防水性、耐温性、耐衝撃、耐X線、耐振動、耐磁性など、さまざまな耐久性を持った商品があります。屋外でマイクロSDカードを使用する事を想定し、防水性を中心に耐候性の高いものを選びます。
安さの無名メーカーより信頼できる有名メーカー
マイクロSDカードは同じ性能を持った商品でも価格には差があります。製品保証も30日のもの、3年、5年、無期限保証など、さまざまです。
新しくマイクロSDカードを購入し、ドローンに取り付けて空撮を行っても「マイクロSDカードが不良品で記録できていなかった」では元も子もありません。安価な無名メーカーよりも、製品の信頼性が高く保証期間の長い有名メーカーのマイクロSDカードをおすすめします。
マイクロSDカードの中には、有名メーカーの商品を装った偽物も数多く出回っていると聞きます。購入する店舗に加え、メーカーが表示している「容量」や「転送速度」が出るのか、自分でチェックすることも大切です。