ドローンを飛行させていると、建物ギリギリを縫うように通り抜ける映像や山肌をなめるように映像がテレビで流れていたことを思い出し、「自分もあんな空撮映像を撮りたい!」と思いがちです。テレビで流れる映像はプロフェッショナルによる空撮映像であり、単純に真似をすると痛い目に遭う可能性があります。
構造物による乱気流に注意
橋の真ん中を潜る空撮映像は、映像として魅力的であり見る側をドキドキさせますが、ドローンを潜らせる時に注意したいのは乱気流です。
橋脚付近には、橋脚に当たった風が橋脚の側面を強い風となって通り抜け、橋桁付近にも、橋桁に当たった風が橋桁の下面を強い風となって通り抜けます。橋脚、橋桁ともに、風が通り抜けた向こう側では、複雑な風が渦を巻いている可能性もあります。
耐風性能が高いドローンであっても、四方八方から一瞬の間に強い風に煽られれば、バランスを崩しかねません。
橋同様に山の付近も強い風が吹いている可能性が高い場所です。山に当たった風が山肌を上昇したり、山の側面を流れて抜けていくことが想定されます。地域全体を見渡して、山の谷間になっているところには強い風が通り抜けそうだなと想定しておくことも大切です。
自分がドローンを操縦をしている高さに吹いている風と上空数十メートルを飛行しているドローンに吹いている風の強さは異なることから、どのような風が吹いているのか、想像力を働かせながらドローンを飛行させなければならないケースも出てきます。
スマートフォンに映し出される映像に集中していると、ドローンが乱気流に巻き込まれて、機体を壁や木々にぶつけて墜落の可能性が高まります。